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学校教育におけるSDGs・ESDの理論と実践
【情報源】
奈良教育大学
【名称】
学校教育におけるSDGs・ESDの理論と実践
【形態・形式】
書籍
【著者・講演者または発行者】
奈良教育大学ESD書籍編集委員会 著者
【発行/公表時期】
協同出版株式会社/2021年3月31日
【背景・目的】
いま世界では地球規模の環境変化と人口増加、不平等、貧困など、様々な問題が人間社会と地球環境を持続不可能なものへと変えつつあります。それらの多くは人間社会の問題であり、解決方法もまた我々の手にゆだねられています。2015年には「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が国連総会で採択されて「持続可能な開発目標 (SDGs)」が掲げられました。これからの人間社会を持続可能な社会へと変革させるには、「誰ひとり取り残さない」という決意の下、貧困に終止符を打ち、地球を保全し、全ての人が平和と心の豊かさを享受できる社会をつくる担い手を世界中で育成することが必須です。
この流れを受けて、日本では2017年3月に公示された幼稚園教育要領、小・中学校学習指導要領及び2018年3月に公示された高等学校学習指導要領の前文と総則において「持続可能な社会の創り手」の育成が掲げられました。SDGsを達成して持続可能な社会を創造してゆく上で、校種や教科を問わず「持続可能な開発のための教育 (ESD)」の推進が求められていることを示しています。しかし、ESDは単一の校種の教科ではなく校種と教科をまたぐ新しい教育であるため、これまで培ってきた教育学だけでは対応できないのは明らかです。そのためESDに関する研究と実践を進めるとともに、ESDを実践できる教員の養成・研修は不可欠です。
これまで奈良教育大学は、近畿地方全域を視野に大学・現職教員・教育委員会などのネットワークを強化する拠点として「近畿ESDコンソーシアム」を創設するとともに、ESDを実践できる教員の養成・研修を目的とした「ESDティーチャープログラム」を実施するなど、ESDを核とした教員養成・研修の高度化事業を展開してきました。その成果は、報告書や研究論文、稼働しているコンソーシアム、研修を修了した現職教員などに現れていますが十分ではなく、日本における持続可能な社会の創り手の育成をさらに進めることが必要です。そこで、教育によるSDGsの実現を目指して本学は、ESDとSDGsに関する情報と、本学で培った成果を下地とした学校教育におけるESDの実践モデルを提示する現職教員と学生向けの教科書を編纂することになりました。
序章では本書の構想や射程を論じ、第1章、第2章では、ESDおよびSDGsに関する基本的なコンセプトや歴史的経緯を概説するとともに、本学での「ESDティーチャープログラム」について紹介します。第3章では、幼稚園と小学校・中学校を中心に、各教科等の新しい学習指導要領において如何にESDの内容が示されているかを解説します。 つまり、学習指導要領、幼稚園教育要領をESDの視点から読み解きます。第4章では、SDGsを達成するためにはESDが重要な役割を果たすということを踏まえた上で、SDGsの17目標と169ターゲットに関わるトピックを幾つか紹介するとともに、それらを教材として活用する上での要点や子どもたちに教える内容について論じます。第5章では、ESDに基づいて作成された各教科等の学習指導案と実践事例の報告を掲載して、期待される教育成果について論じます。
本書を持続可能な社会の作り手を育てる、ご自身が持続可能な社会の作り手となるための契機としてご活用いただけますと幸いです。
【入手方法・価格】
3,080円(税込)。書店にてお買い求めください。
【問合せ先】
奈良教育大学 教育研究支援課 ESD担当
Tel:0742-27-9369
E-mail:k-soumu
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