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発表日:2025年6月29日
カナダにおける調査によると、学校の気候変動教育に「A(最高評価)」を与えた人はわずか4%にとどまった。
■ 概要
● トロント大学の教育学部の教授であるエレン・フィールズ博士は、長年、カナダ国内の気候変動教育に関する調査研究を行っており、本記事では博士が関わった全国調査の結果が紹介されている。
● 調査によると、カナダ人の80%が気候変動が現実であり、自分たちの生活に影響を与えていることを認識している。大半(67%)は緊急事態レベルにあると考えているが、この認識は2022年の72%から低下している。
● カナダ人の気候変動に対する理解も低下しており、調査の10問のクイズの合格率は2022年の67%から2025年には57%に低下した。実際に学校の気候変動教育に「A評価(非常に良い)」をつけた人は、全体のわずか 4% にとどまっている。
● 調査対象となった教育者のほぼ半数が、気候変動を教える能力に自信を持っているという点はポジティブな点であり、多くの教育者が、気候変動関連のプロジェクトやライフスタイル、消費者の変化を授業に取り入れているとされる。
● しかし、ほとんどの教育者は、気候変動問題に年間10時間未満しか費やしておらず、42%の教育者は気候変動問題にほとんど触れていないとされる。教員の60%が、もっと取り組みたいと考えているものの、その能力を身に付けるためには専門能力開発が必要だと回答した。
【出典】:The Conversation
https://theconversation.com/survey-only-four-per-cent-of-canadians-give-schools-an-a-on-climate-education-students-deserve-better-259430