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第23回(2021年)「日本水大賞」

1.目的

地球は水の惑星といわれており、水は自然界の中で循環し、その過程で災害により幾多の被害をもたらす一方で、人間を含む地球上の生命を育み、生存を支え、汚染を浄化してきました。
我が国は、高度成長期を通じて、都市への人口の集中と産業活動の集積、産業形態の変化等が進み、国民の生活も高度化が進んできました。この過程の中で降雨の流出および水利用の形態の変化による悪影響、水質の悪化、生物の多様性の喪失等、水循環系に関する様々な看過できない弊害が露呈してきました。
それに加え、近年の地球規模での気候変動等を背景として、 気象条件が不安定となり、 我が国においても豪雨の多発化や小雨傾向が顕著になってきている中で、大規模な水害の発生などさまざまな憂慮すべき事態に直面しています。

 このような人為的な活動および地球規模の気候変動による水循環系の変化は、現代社会の持続可能な発展を根底から揺るがす恐れもあり、重大な認識を持って健全な水循環系の再生に取り組まなければなりません。健全な水循環系とは、流域を中心とした一連の水の流れの過程において、人間社会の営みと環境の保全に果たす水の機能が、適切なバランスの下にともに確保されている状態のことです。 水に関わる環境面のみならず防災面までを含めた健全な水循環系の再生は、産学官はもとより民間非営利組織(NPO)や一般住民の方々まで含めて、一体となって取り組む必要があります。

 東日本大震災での津波による未曾有の被害は、まだ記憶に新しいところです。また、平成27年9月の関東・東北豪雨、平成28年8月に北海道・東北地方を襲った台風10号等の一連の台風、平成29年7月の九州北部豪雨、 西日本を中心に全国の広い範囲で記録的な大雨となった平成30年7月豪雨等では、 住民の逃げ遅れや家屋の浸水などにより甚大な被害が発生しました。このような大規模な水災害を受けた地域の復興にも同様な取り組みが求められます。

 日本水大賞は、21世紀の日本のみならず地球全体を視野に入れて、水循環の健全化を目指し、美しい水が紡ぎ出す自然の豊かさの中にも水災害に対して強靱な国土と社会の実現に寄与することを目的としています。

2.対象範囲

(1)対象となる活動分野
水循環系の健全化や水災害に対する安全性の向上に寄与すると考えられる活動で、以下のような分野における諸活動(研究、技術開発を含む)を対象とします。

① 水防災:例えば、以下の視点などから実施される諸活動
・防災教育を地域や学校等で行っている
・住民避難の円滑化に関する新たな視点を用いた独自の取組みを行っている
・水災害に対する安全性の向上に資する技術を開発し、普及する(水災害に関わる情報をタイムリーに取得・伝達する、ハイテク機器・文化財・ライフライン等を水災害から守る)
・雨をためる、しみこませる、ゆっくり流す
・河川の伝統的技術や災害体験の伝承等の啓発・普及
②水資源:例えば、以下の視点などから実施される諸活動
・水を大切にする
・山や川などの水源地を大切にする
・水の様々な役割(農業用水、工業用水、水道用水)
③水環境:例えば、以下の視点などから実施される諸活動
・川や湖沼、海などの水をきれいにする
・水辺や水のある地域づくりを行う
・水にかかわる体験活動、環境学習を進める
・生き物を大切にする活動(「水循環系の健全化」の視点が含まれるものに限る)
④水文化:例えば、以下の視点などから実施される諸活動
・水や川や湖沼、海などに対する敬意と親愛を高める
・水や川や湖沼、海などの文化を創り、広める(芸術、文学を含む)
・地域における水文化を発掘する、普及する
⑤復興:上記の①から④に該当する諸活動のうち、地域の復興の視点から実施されるもの
*その他、上記に関係する国際的な連携・技術協力・学会活動等
*日本ストックホルム青少年水大賞への応募については、上記に関係する調査研究および調査研究にもとづいた実践的活動(詳細は「日本ストックホルム青少年水大賞募集要項」を参照してください)

 

以前に応募された活動主体や奨励賞・未来開拓賞、審査部会特別賞を受賞された活動主体もふるってご応募ください。過去に「日本ストックホルム青少年水大賞」を受賞された活動主体も応募が可能
です。また、日本水大賞、日本ストックホルム青少年水大賞への同時応募も可能です。(応募要項は日本水大賞と異なりますので、日本ストックホルム青少年水大賞募集要項を参照してください)
なお、これまでに「日本水大賞」(大賞、大臣賞、市民活動賞、国際貢献賞)を受賞された活動主体も①受賞後の活動に発展性がある場合、または②受賞した内容・活動が異なる場合は応募が可能です。①の場合は受賞後に発展した内容を記入してください。

 

3.選定の方法等
日本水大賞委員会の下に、上記の3.の賞を選考するために審査部会を設置し、表彰対象となる活動を審査し、最終的には日本水大賞委員会が決定します。

4.審査基準
以下の項目などを基準に審査します。すべての項目に該当している必要はなく、いずれかの項目において優れている活動についても受賞対象となります。
・対象となる活動が時代のニーズに適合し、緊急性が高いもの
(活動の意義、必要性、重要性、緊急性の視点)
・対象となる活動が水循環の健全化に大きく寄与し、または寄与することが期待できるもの
(活動の効果、社会への波及効果の視点)
・対象となる活動が困難であるにもかかわらず、創意工夫を重ね、積極的に取り組んでいるもの
(注意した点、工夫した点、苦労した点の視点)
・対象となる活動が長年にわたり継続的に実施され、または今後とも継続的に実施されることが期待され、水循環の健全化に寄与するものとして広く認知されているもの(継続性の視点)
・その他、活動の内容に応じて以下の要件についても審査する

1)研究、技術開発活動においては、対象となる活動の成果が広く社会に普及して水循環の健全化
に役立つもの(いわゆる学術論文は除く)
2)地方自治体・市民団体等の活動においては、対象となる活動が地域の要望ならびに地域の特性を十分踏まえ、独創性に優れ、水循環の健全化に寄与するもの
3)企業の製品開発や生産過程における環境対策、社会や地域への貢献活動、技術や装置などに関するビジネス活動や製品・サービスの普及努力による社会貢献や国際貢献への実績などを通じて、水循環の健全化に対して大きな効果をあげたのもの
4)国際的なNPOの連携、国際学会における活躍、海外に対する支援・協力など、国際的に大きな功績をあげたもの

5.募集期間
2020年 7月 7日 ~10月31日(郵送の場合は当日消印有効)

6.応募方法
応募用紙(4枚)に必要事項をご記入の上、応募用紙および添付資料を送付または持参してください。応募用紙の記入方法は、できる限りWordかExcelをご使用の上、字体は明朝体、10.5 ポイント以上でお願いします。その際、応募用紙A4サイズ片面4枚を超えることはできません。提出は出力書類とあわせて電子データ(CD-ROM等)もお願いします。(手書きの場合は、電子データは不要です)。
応募用紙のほか、活動の様子を紹介する新聞記事やその他資料がありましたらA4サイズ4枚以内(片面印刷)にまとめて添付してください。また、演劇・音楽活動においては活動内容のわかる動画や曲を収めた資料(CDもしくはDVDで10分以内とする)を添付することも可能です。応募用紙および添付資料が電子データの場合は、E-mail(taisyo@japanriver.or.jp)でも応募を受け付けます。

(メール送信後、必ず確認の電話をしてください)
ご応募いただいた書類は、日本水大賞委員会に帰属するものとし、書類を基に資料を作成・公表することを妨げないものとします。(入賞作品についてはホームページ上で公開いたします)また、ご応募いただいた書類、資料は返却いたしません。
応募用紙の取得は、ホームページからダウンロードしてください。

http://www.japanriver.or.jp/taisyo/
(諸事情によりダウンロードができない方はご連絡ください)
※応募で取得した個人情報は、個人情報保護に関する法律の法令および関係法令を遵守します。

7.審査結果の公表
審査の結果は、令和3年(2021)年4月頃までに公益社団法人日本河川協会のホームページで公表する予定です。また、入賞者には個別にご連絡いたします。原則として入賞者以外の方に個別に連絡はいたしません。

8.スケジュール
令和2年 7月 7日(川の日) 日本水大賞募集開始
10月31日 応募締め切り(郵送の場合は当日消印有効)
令和2年11月~令和3年2月 審 査
令和3年 3月下旬~4月上旬予定 大賞等各賞受賞者の発表
6月下旬~7月上旬予定 表彰式および受賞活動発表会の開催

9.主催等(令和2年7月7日現在)
(1)主催(予定)
日本水大賞委員会
名誉総裁 秋篠宮皇嗣殿下
委員長 毛利衛(日本科学未来館 館長)
副委員長 松田芳夫(公益社団法人日本河川協会 会長)
委員 赤星たみこ(漫画家・エッセイスト)、浅枝隆(埼玉大学 名誉教授)大垣眞一郎(東京大学 名誉教授)、村田和夫(株式会社建設技術研究所 会長)、岡田光正(放送大学 副学長)、岡村隆吉(一般社団法人日本経済団体連合会 廃棄物・リサイクル部会長代行)、櫻野泰則(一般社団法人日本建設業連合会 環境委員長)、進士五十八(福井県立大学 学長)、田中隆之(株式会社読売新聞東京本社 常務取締役編集局長)、谷田一三(大阪府立大学 名誉教授)、名執芳博(特定非営利活動法人日本国際湿地保全連合 会長)
特別委員 藤田耕三(国土交通事務次官)、鎌形浩史(環境事務次官)、 鈴木俊彦(厚生労働事務次官)、末松広行(農林水産事務次官)、 藤原 誠(文部科学事務次官)、安藤久佳(経済産業事務次官)国土交通省

(2)後援
水循環政策本部、外務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省、公益財団法人河川財団、公益社団法人環境科学会、一般社団法人日本経済団体連合会、公益社団法人砂防学会、一般社団法人水文・水資源学会、公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)、全国市町村教育委員会連合会、全国水防管理団体連合会、一般社団法人全国治水砂防協会、全国都道府県教育委員会連合会、全国内水面漁業協同組合連合会、特定非営利活動法人全国水環境交流会、電気事業連合会、公益社団法人土木学会、公益社団法人日本河川協会、公益社団法人日本下水道協会、地方共同法人日本下水道事業団、一般社団法人日本工業用水協会、公益社団法人日本港湾協会、公益財団法人日本自然保護協会、公益社団法人日本水道協会、日本生活協同組合連合会、一般財団法人日本ダム協会、公益社団法人日本地下水学会、公益社団法人日本水環境学会、公益財団法人日本野鳥の会、日本陸水学会、一般社団法人日本森林学会、公益社団法人農業農村工学会、一般社団法人地域環境資源センター、独立行政法人水資源機構、読売新聞社、独立行政法人国際協力機構、スウェーデン大使館

(3)協賛
(株)建設技術研究所、(株)東京建設コンサルタント、日本工営(株) 、パシフィックコンサルタンツ(株)、いであ(株)、八千代エンジニヤリング(株)共和コンクリート工業(株)、「川の日」実行委員会

10.送付先・問い合わせ先
日本水大賞委員会事務局
公益社団法人日本河川協会
〒102-0083 東京都千代田区麹町2-6-5 麹町E.C.Kビル3階
TEL 03-3238-9771 FAX 03-3288-2426

URL http://www.japanriver.or.jp/taisyo

E-mail:taisyo☆japanriver.or.jp(☆を@に変えて送信願います)
担当 塚本(平日9:15~17:30)
<本事業は、公益財団法人河川財団の河川基金の助成を受けて実施しています>

 

実施主体

日本水大賞委員会

対象

①学校
・小学校における川や水をテーマにした総合的な学習やクラブ活動など
・中学校、高等学校における全校的な社会的活動やクラブ活動など
なお、高等学校または同等の学校で、「日本ストックホルム青少年水大賞」に応募する場合は、「日本ストックホルム青少年水大賞募集要項」による(日本水大賞は活動重視、日本ストックホルム青少年水大賞は研究重視となります)
・大学、専門学校などにおける研究や技術開発については、その成果が直ちに社会貢献につながるものを対象とし、いわゆる純粋な学術研究にとどまっているものを除く
②企業
・企業が行う生産過程などにおける環境対策、社会や地域への貢献活動、技術や装置などに関するビジネス活動や製品・サービスを通じた社会貢献や国際貢献に優れた実績を上げたもの
③団体
・NPOなど民間で組織する団体または法人が行う諸活動
・自治会による水害時の住民の安全を確保するための取組みなど
④個人
・個人が主体で行っていると認められる研究や技術開発、文化活動または節水、水質保全のための生活改善運動などの諸活動
⑤行政
・地方自治体による水害時の住民の安全を確保するための取組みなど
・地方自治体の市民連携活動および政策や制度など
・水防団、消防団などで行う活動など

①大賞【グランプリ】(賞状・副賞200万円)
水循環の健全化を図る上で、活動内容が幅広くかつ社会的貢献度が高く、総合的見地から特に優れたものに対して授与します。
②大臣賞(賞状・副賞50万円)
各省の行政目的に関係の深いものの中から、特に優れたものに対して授与します。
【国土交通大臣賞】
河川の環境や保全、水資源の有効活用、水防活動の円滑化や防災に関わる活動など
【環境大臣賞】
人と健全な水環境のふれあい、水生生物の生息環境の保全に関わる活動など
【厚生労働大臣賞】
安全な飲み水の供給に関わる活動など
【農林水産大臣賞】
農林水産業の振興、農業水利に関わる活動など
【文部科学大臣賞】
学校が主体になった活動、教育の振興に関わる活動など
【経済産業大臣賞】
水力エネルギーの供給、工業用水の供給に関わる活動など
③市民活動賞【読売新聞社賞】(賞状・副賞30万円)
市民活動の中から、特に優れたものに対して授与します。
④国際貢献賞(賞状・副賞30万円)
活動の範囲や効果が国際的であり、人・文化・技術の日本との交流も含め、大きな功績をあげたものに対して授与します。
⑤未来開拓賞(賞状・副賞10万円)
国内外を問わず水分野における新たな展開を対象とし、特に優れたものに対して授与します。
⑥審査部会特別賞(賞状・副賞10万円)
活動がユニークなものなど、審査部会において特に表彰に値すると判断されたものに授与します。
⑦タイムリー賞
水に関係する動・植物あるいは景観や人(日本水大賞に該当しない場合)が、社会的に明るい話題を提供し、水に対する社会の関心を高めるなどの点において貢献したものに授与します。この賞は日本水大賞委員会において選定します。(公募はしません)