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欧州グリーンディール:世界経済フォーラム(WEF)の記事
【情報源】
World Economic Forum: The Agenda Weekly
【名称】
欧州グリーンディール:世界経済フォーラム(WEF)の記事
【形態・形式】
WEFによる週刊オンラインニュース
【著者・講演者または発行者】
世界経済フォーラム(WEF)
【発行/公表時期】
2021年7月16日
【概要】
•欧州グリーンディールは、この地域のCOVID-19回復において重要な役割を果たす。
•このディールは、二酸化炭素排出量を削減し、資源使用に結びつかない形での経済成長を達成し、誰も取り残されないようにすることを目的としている。
•追加ポリシーである「Fit for 55」パッケージは7月14日に発表された。欧州委員会が2019年12月に欧州グリーンディールを開始してから約2年、EUの状況は大きく変化し、COVID-19パンデミックは2020年にブロックのGDPを6.1%縮小させた。しかし、各国が予防接種キャンペーンを続け、景気回復に焦点を当てることに伴い、この地域がリバウンドすることが期待される。IMFは、欧州のGDPが2022年までにパンデミック前の水準に戻る可能性があると予測している。
欧州グリーンディールは、短期的にこの回復を確保するだけでなく、長期的な気候変動の脅威に対処する上で重要な役割を果たす可能性を秘めている。今週の「Fit for 55」パッケージの立ち上げは、気候政策の見直しと、EUが2030年までに排出量を55%削減するというコミットメントを実現する上で重要なステップになると予想される。
欧州グリーンディールは、3つの主要な目標を達成することを目的としている。1.EU-27の温室効果ガス全体の75%以上を占めるエネルギーに重点を置いて、すべてのセクターの排出量を抑制するのに役立つ具体的な戦略を提案することにより、EUのエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーのシェアを高め、CO2排出量ネットゼロの達成を図ること。
2.成長を資源搾取から切り離すという目的を達成するには、技術の進歩を後押しするだけでなく、ライフスタイル、コミュニティ、社会を再考する必要がある。
3.包括的なグリーン移行を促進し、移行の社会経済的影響を緩和するために2021年から2027年の間に65億€から75億€を提供するジャスト移行メカニズムを通じて、誰も取り残さないことを実現する。いくつかの注目すべきマイルストーンは以下のとおり。

•EUの55%の排出削減目標達成に対し、加盟国に法的拘束力を持たせた欧州気候法。
•2億2,000万棟の建物を2050年までにオーバーホールしようというEUリノベーション・ウェーブは、家庭のコスト削減を生み出しながら環境パフォーマンスを向上させる。
•責任ある食品ビジネスとマーケティング慣行に関するEU行動規範は、健康で持続可能な食品選択と手頃な価格を実現するために65の組織によって署名されている。
•大気汚染による早期死亡を55%、海のプラスチックごみを50%、残る自治体廃棄物を50%削減することを目指すEUの大気汚染ゼロに向けた行動計画。
•適応と気候変動に関するEU戦略は、EUの適応能力を強化し、気候変動に対する脆弱性を最小限に抑えることを目的としている。

新しい政策と規制を含む「Fit for 55」パッケージは、7月14日に開始され、再生可能エネルギー、エネルギー効率、建物、土地利用、排出量取引スキームなどの分野をカバーする。このパッケージには、既存の法律の改正と新しい法律の提案(EU森林戦略やReFuelEUAviationなど)の両方が含まれる。このパッケージは、2030年までにEUエネルギーミックスの新しい目標を定義し、2030年までに32.5%の省エネを達成するために法的拘束力のある指令を行うことが期待されている。パッケージはまた、排出量取引スキームと炭素国境調整メカニズムに関する詳細な内容を提供することとされている。

【対象】
持続可能な社会づくり、特に気候変動問題に関する国際動向に関心を持つ者
【入手方法・価格】
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【問合せ先】
World Economic Forum事務局
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