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SDGsサミットの2日目にあたる9月19日には、はリーダーズ・ダイアローグ5、6を行い、総括セッションを経て閉会しました。
リーダーズ・ダイアローグ5:団結と連帯家支援、協力、フォローアップとレビューの強化に向けた多国間システムの強化
リーダーズ・ダイアローグ6:SDGs達成に向けた資金・投資の動員と実施手段
総括セッションにおいて、Lee国連事務次長は以下の点が合意されていると指摘しました。
• 気候変動の現実的脅威に対処するための回復力を構築する。
• 誰も置き去りにしないために社会的保護を拡大する。
• 紛争に苦しむ脆弱な国におけるSDGsのローカライゼーションを推進する。
• 科学、技術、イノベーションを通じて変革的な行動を追求する。
• デジタル化を活用してSDGsの進展を加速する。
• 統合的政策を強化し、国レベルでのSDG実施の主流化を図る。
• 2030アジェンダの効果的な実施のための必須事項としての多国間主義を強調する。
• SDG刺激策、気候資金、債務救済、国際金融アーキテクチャーの改革を通じたものを含め、資金と投資を動員する;
• 多次元脆弱性指数の検討を含め、GDPを超えるための措置を追求する。
カナダのトルドー首相は、迫り来る不確実性、気候変動の影響、紛争の世界において、「安定は私たち全員に利益をもたらす。」と強調ししまた。彼は貧困と飢餓を終わらせることの決定的な重要性を強調し、「持続可能な開発報告2023」を冷静だが憂慮すべき内容を含んでいると指摘しました。SDGsは「贅沢」ではなく、「すべての国とコミュニティで成功するための構成要素」であることを参加者に想起させました。
グテーレス国連事務総長は、サミットで行われた議論を最大限に活用し、7つの主要分野に焦点を当てるようリーダーたちに呼びかけました。
• 持続可能な開発のために年間少なくとも500億米ドルを動員し、理想的には首脳グループの支援を得て、2024年に資金を流すための具体的なステップを構築する。
• 自主的国家レビュー(Voluntary National Review: VNR)の焦点をサミットでなされたコミットメントに対する説明責任に移す。
• 食料安全保障、エネルギー、デジタル化、教育、社会的保護と雇用確保、生物多様性への支援を強化する。
• 雇用と社会的保護に関するグローバル・アクセラレーターを実現する。
• ODAのGNIの7.2024%という目標を達成する。
• 次回のIMF会合を活用し、資本増強、SDRのリチャネリング、より長期かつ手頃な条件での債務再編、2024年の未来サミットに間に合うようにグローバルな金融アーキテクチャーの改革のための具体的な提案を策定することなどを通じて、進展を加速する。
• UNFCCCのCOP28に、開発途上国が再生可能エネルギーへの公正な移行を達成し、損失と損害の基金を運用可能にするのを支援する具体的な計画を示す。
このリストは単なる宿題ではなく、私たちの希望です。」と彼は強調し、リーダーシップと各国が2024年の国家予算を準備する際に、これらの議論に留意するよう求めました。
国連総会フランシス議長は、SDGsサミットは現在の課題を明確にし、タイムリーな協力と合理的な条件での資金源の動員の必要性を強調したと述べました。「人々は私たちの言い訳を望んでいません。彼らは決定的な行動と進歩を望んでいます。」と彼は強調し、会議を閉会しました。
今回のSDGsサミットは、世界的な連帯に向けたリーダーたちの期待と熱意を示したと地球交渉報(Earth Negotiation Bulletin: ENB)は述べています。気候変動問題等を巡る深刻な危機感の共有、多国間システムの再構築に向けた動き、多国間銀行によるブレトンウッズ体制の見直しやIMFの特別引き出し権の再考を含めた途上国への資金支援体制の強化に関する議論が動き出した点が大きな特徴と言えるようです。