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脱炭素化の進捗状況のスコアリング 【報告書】
【情報源】
Economist ImpactのML
【名称】
脱炭素化の進捗状況のスコアリング 報告書
【形態・形式】
報告書(文書)
【著者・講演者または発行者】
Economist Impact(英国Economist Groupの一部門)
【発行/公表時期】
2023年9月26日
【背景・目的】
野心的な国内および世界のネットゼロ目標を達成し、気候変動を緩和するためには、世界中のビジネスセクターが根本的な変化を遂げる必要があります。しかし、重要な10年の実施を進める中で、脱炭素化に向けた進展はどのように達成され、それを加速するために何ができるのでしょうか。これらの質問に答えるために、エコノミスト・インパクトの脱炭素化進捗ベンチマークは、北米、ラテンアメリカ、ヨーロッパ、アジアのエネルギー、製造、金融サービス、小売セクターの脱炭素化の軌跡を評価した報告書を2023年9月26日に公表しました。
【概要】

時価総額で最大となる 北米、中南米、ヨーロッパ、アジアのエネルギー、製造、金融サービス、小売セクターの企業160社が、①コーポレートガバナンスと正味ゼロ排出量の達成に向けた公的コミットメント、②操業上の脱炭素化の取り組み、③バリューチェーンの脱炭素化の取り組み、④社会的持続可能性と公正な移行イニシアチブの進捗状況について評価されています。

報告書のポイントは以下の通りです。

  • 調査した企業で野削減努力は、行うべきと考えられる削減にはるかに及ばない。全企業平均でベンチマーク・スコアは、100分の37に過ぎない。地域的にはヨーロッパが最も進んでおり、北米、アジア、中南米の順になっている。
  • 94%の企業が操業時の削減に取り組んでいるが、ネットゼロにコミットしている企業は43%に過ぎない。多くの企業が操業時の資源効率の向上に取り組んでいるが、再生可能エネルギーの活用は少なく、企業平均で、エネルギーミックスの世界平均と同じ29%にとどまっている。
  • 平均的な企業ではバリューチェーンからの排出が操業時の排出の11倍であるにも拘わらず、約半数の企業しかバリューチェーンからの排出削減に取り組んでいない。これは、バリューチェーンにおける排出データの取得が容易でないことも一因として考えられる。
  • 今後の主要な課題は、各企業による包括的なネットゼロ目標の設定、イノベーションの推進、バリューチェーンの変革と考えられる。
  • 部門別の現状と課題は以下の通りである。
  • エネルギー部門:世界の人為的温室効果ガス総排出量の約70%はエネルギー部門に起因している。エネルギー部門は、化石燃料の需要が急激に減少する世界に備える必要がある。セクターの総CO2排出量に大きく貢献する主要な製品を再評価する必要がある。
  • 製造業部門:化学品、医薬品、電子機器メーカーは、まだ排出量削減に最大限の対処をしていない。化学メーカーは、低炭素原料の研究開発を支援する必要がある。電子機器メーカーは、バリューチェーンの排出削減目標を設定し、CO2排出量を測定して対処するために、他のセクターを追尾する必要がある。
  • 小売部門:小売部門の排出量の90%以上は、その複雑なバリューチェーンに由来している。これらを管理するために、スーパーマーケットは上流のサプライチェーンで脱炭素化イノベーションを促進する必要がある。専門の小売業者は、ラストワンマイル配送による排出量の増加に積極的に対処する必要がある。
  • 金融サービス部門:金融サービスの融資、投資、引受ポートフォリオから得られる融資による排出量は、このセクターの総CO2排出量の99%を占めている。銀行は、ネットゼロ目標を達成するために必要な速度と規模でこれらの排出量削減にまだ取り組んでいない。保険会社は、まずスコープ3のネットゼロ・コミットメントを行う必要がある。
【対象】
脱炭素に関心がある全ての者、とりわけ脱炭素に取り組む企業
【入手方法・価格】

こちらからダウンロード可能

【問合せ先】
Economist Impact
【関連リンク】