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- その他
報告書は全324ページ、副題が「閉塞状態を打破する:二極化した世界における協力の再構築」であり、2部、6章で構成されています。第一部は、「相互に依存する世界で人間開発を進める」と、第二部は「エージェンシーを拡大し、二極化を緩和することにより協力を再構築する」と題しています。不均等な開発の進展、激化する不平等、そして深刻化する政治的二極化の結果生じる危険な閉塞を評価し、私たちが緊急に取り組まなければならないことについて論じています。報告書は、グローバルな相互依存関係がいかに再構築されつつあるかを強調し、多国間主義が極めて重要な役割を果たすような今後の道筋を提案しています。
持続可能な開発のための2030アジェンダとパリ協定の野心を追求することが、なぜ流砂の中を中途半端に進むように感じられるのでしょうか?なぜ多くの場所で、平和への希望に満ちた前奏曲としての一時停止や停戦でさえ、平和の回復がこれほどまでにとらえどころのないものに感じられるのでしょうか?人工知能がデータ・ゴールドラッシュの中を突き進む一方で、なぜ私たちはデジタルガバナンスに関して動きが取れなくなっているのでしょうか?要するに、なぜ私たちはそんなに立ち往生しているのでしょうか?近視眼的に暴力や孤立主義に頼らずに、どうすれば行き詰まりを解消できるのでしょうか?
これらの問いが人間開発報告2023-2024作成の動機となっています。
なお、新たに示された人間開発指標(Human Development Index)では、日本は24位となり、前年の22位から順位を2つ下げています。前年に引き続き、1位はスイスであり、以下、2位ノルウェー、3位アイスランド、4位香港、5位デンマーク及びスウェーデン、7位ドイツおよびアイルランド、9位シンガポール、10位オーストラリア及びオランダと続いています。ちなみに、韓国が19位、米国が20位です。
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