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社会変革のための気候変動教育:COP30への道

発表日:2025年5月20日

■ ウェビナーの背景とシリーズの位置づけ
UNESCOとUNFCCCは、これまでCOP27〜COP29にかけて、「教育政策とカリキュラムのグリーン化」「学校のグリーン化」「教員養成と教育制度の強化」に関するウェビナーシリーズを実施してきた。今回はその続編として、2025年5月から12月まで全6回にわたり、ブラジルで開催されるCOP30に向けて「地域のグリーン化(Greening Communities)」について議論される。
このシリーズでは、地域社会が果たす気候変動対策推進の役割を「生涯学習」の観点から捉え直し、学校制度外の学びの場(TVET、キャンペーン、自治体など)に焦点を当てる。特に、先住民の知見、若者の役割、地方自治体、ユネスコ「ラーニングシティ」などの事例が取り上げられる。また、これらの議論は、UNFCCCとドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州が設立した「ACEハブ(気候行動のための能力強化ハブ)」にも貢献する。

■ 各ウェビナーの主題と問い
第1回(5月20日)
テーマ:コミュニティのグリーン化とは?学校・カリキュラム・教員養成とのつながり
● 「グリーンコミュニティ」の概念を国際的文脈で定義
● 地域レベルでの学習機会を通じた構築方法と課題を検討

第2回(6月24日)
テーマ:より環境に優しいコミュニティ形成のための教育・文化機関による革新的手法
● バーチャル技術、ゲーミフィケーション、オンラインリソースセンターなどを活用した実践例
● デジタル格差や参画が難しい層への対応策も議論

第3回(7月29日)
テーマ:ノンフォーマル・インフォーマル教育によるグリーンスキルの育成
● 持続可能な地域経済とライフスタイルを支える学びの場の役割
● 具体的な地域戦略と協働事例を共有

第4回(9月2日)
テーマ:より環境に優しいコミュニティを構築するための、変革の担い手(若者・先住民)への支援
● 学習者自身が地域の変革者となるための支援策
● 参加型アプローチによる教育戦略への反映

第5回(10月21日)
テーマ:COP30に向けたグリーンコミュニティの発信
● COP30(ブラジル・ベレン)で提起すべき課題と戦略を検討
● 気候変動に関連する政策提言・アドボカシーの機会としての整理

第6回(12月2日)
テーマ:COP30後の展望と行動指針
● COP30で得られた知見の振り返り
● 地域のグリーン化をさらに推進するためのネクストステップを議論

【出典】UNESCO(国連教育科学文化機関)、UNFCCC(国連気候変動枠組条約事務局)
https://www.unesco.org/en/sustainable-development/education/cop30-cce-webinars