ホーム > 海外の動き > ボンで何が起こっているのか:気候教育がインパクトを発揮する瞬間
  • 欧州
  • 国連機関等
  • 教育研究機関
  • 企業
  • 会議
ボンで何が起こっているのか:気候教育がインパクトを発揮する瞬間

発表日:2025年6月20日

出典:EARTHDAY.ORG

■ 概要
● EARTHDAY.ORGの気候教育チームは、幼稚園から高校まで、すべての学校カリキュラムの中核に気候教育を組み込むための世界的なキャンペーンを推進している。
● かつて西ドイツの首都であったボンは、国際的な気候変動協定を策定する機関である国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の本部が置かれており、毎年夏には、EARTHDAY.ORGを含む世界の指導者や活動家が集い、気候変動対策の強化と政策コミットメントを推進するために重要な気候変動会議が開催されており、今年は6月16から26日まで開催された。
● EARTHDAY.ORGの気候教育ディレクター、ブライス・クーン氏、ユースリーダーであるジョニー・ダブロウスキー氏、欧州コンサルタントのマックス・ファルコーネ氏が本会議に参加し、気候教育への統合的なアプローチを提唱した。気候変動を単一の孤立したテーマとして扱うのではなく、あらゆる分野に織り込まれたテーマにすることが強調された。
● 現在、グリーンスキルを備えた労働者の需要が急増。企業は、気候科学を理解し、環境データを分析し、持続可能なサプライチェーンを管理し、環境に優しい製品を設計し、気候変動へのレジリエンス(回復力)を計画できる人材を求めている。これらの分野で訓練された人材がいなければ、企業は後れを取り、革新を起こしたり、新たな規制や消費者の期待に応えられなくなったりするリスクがある。
● 世界銀行の「気候変動対策のための未来の教育を選択する」報告書においては、『世界的な気候変動対策において、教育分野は依然として見過ごされがちである。気候変動関連の政府開発援助(ODA)は2013年の21.7%から2020年には33.4%に増加したものの、教育はこの増加分の1.3%未満にとどまっている。気候変動に関する政府の行動計画、いわゆる「国別決定貢献(NDC)」では、気候教育に言及しているのは3分の1未満、グリーンスキルに言及しているのは4分の1未満にとどまっている。』と、教育分野における気候教育の重要性について言及されている。
● 本会合を通して、今後多くの国々において気候教育をNDCに盛り込ませ、必要な国際資金を割り当てていくことの必要性が強調された。

【出典】
https://www.earthday.org/whats-going-on-in-bonn-climate-educations-moment-to-have-an-impact/