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発表日:2025年12月22日
■ 概要
● 米国では気候変動対策への支持は高いものの、気候の基本原理を理解し、情報の信頼性を評価した上で責任ある意思決定ができる「気候リテラシー」を持つ層は、わずか5%にとどまっているとされる。この深刻な知識格差を埋めるため、専門分野を問わず全学生に気候教育を求める学生と教授陣による「すべての人のための気候教育」運動が全米の大学で活発化している。
● カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)やアリゾナ州立大学では、2024年から全学部生を対象とした気候変動や持続可能性に関するコースの履修がすでに義務化された。マサチューセッツ大学アマースト校でも強力なプログラムが展開されるなど、一般教育カリキュラムへの統合は、高等教育における新たな標準となりつつある。
● カリフォルニア大学デービス校(UC Davis)では、13名の教授グループが全学部生向けの「気候危機一般教育要件」を提案し、530以上の団体から支持を得た。しかし、3万人以上の学生に対応する実施体制の確保や、卒業までの期間への影響といった運営上の課題により現在は停滞しており、カリキュラムの段階的導入による解決策が練り直されている。
● 教育の焦点は単なる科学的知識ではなく、都市計画、公共政策、公衆衛生、文学などの既存科目と結びついた「人間的なつながり」や「気候正義」に置かれており、あらゆる専門分野の学生が実生活で直面する環境問題に対応できるスキルの提供が重視されている。
● 学生が気候危機の深刻さに絶望して無力感に陥るのを防ぐため、解決策に焦点を当てた学習が不可欠だと強調されている。将来どのような職業(芸術家、エンジニア、歴史家など)に就いたとしても、自身の強みを活かして解決に貢献できる主体性を養い、社会の健全な構成員として政策決定や適応計画に積極的に参加できる能力の育成を目指している。

【出典】Progressive.org
https://progressive.org/latest/the-push-to-make-us-college-students-climate-literate-webb-20251222/







