本年のJCASでは、IPCC（気候変動に関する政府間パネル）が発表した第6次評価報告書第1作業部会報告書（自然科学的根拠）では、地球温暖化は人間の影響によるものであることには疑う余地がないことが明らかとなりました。気候変動による影響の深刻さもまた明らかとなる一方で、地球の平均気温上昇を1.5℃に抑えるために残されたカーボンバジェット（炭素予算）は4000億トンに過ぎず、脱炭素化に向けた行動の緊急性と重要性が改めて突き付けられました。

本年のJCASでは、国連気候変動担当特使、TCFD議長、ニューヨーク市長などとして世界の企業、自治体の気候対策を牽引してきたマイケル・ブルームバーグ氏、COP26に向け、世界の企業・自治体に行動の強化を呼びかけるハイレベル気候チャンピオンのゴンザロ・ムニョス氏、COP26アジア大洋州特使ケン・オフラハティ氏からメッセージをいただきます。
また、特別報告として、IPCC第6次評価報告書の執筆に参加された気象庁気象研究所 研究総務官の石井雅男氏から、日本における気候変動の状況についてお話をいただきます。
更に、鉄鋼、航空、建設、製薬、食品、金融など多様な業種の企業から、ビジネスにおける気候変動対策の第一線の取組みを報告します。地方自治体、宗教団体、消費者団体、大学、若者グループなどマルチセクターで進む活動も紹介されます。
JCAS2021は、多様な非政府アクターの取組み、経験を共有し、COP26を前に、気温上昇を1.5度に抑える非政府アクターの取組みの機運を高める場として開催されます。多くの皆さんのご参加をお待ちしています。