持続可能な農業とは、消費者や動物にとって健康的で、環境を害することなく、働き手にやさしく、動物にも配慮し、さらには農業従事者の適切な対価が確保され、よりよい地域社会が実現されるような食料生産方法を指します。この実現にはさまざまな形態がありますが、最も大切なことは、人口増加を続けるこの世界において、健康的な食料を十分に生産・提供することです。また、こうした食料生産による社会や環境への負荷を減らしていかなくてはなりません。

第39回の国連大学グローバル・セミナーでは、人道的な観点からも差し迫った問題である、世界の食料システムの転換の重要性について検討します。グループワークでは持続可能な農業の実践方法について話し合い、そうした取り組みが、どのように食料安全保障の確保に役立ち、一方で社会や環境へ負荷を減らすことに貢献するかを模索します。参加者はグループに分かれ、持続可能な農業の実践についての革新的な解決方法の提案に向けて討議を重ねます。

セミナーの参加者は、さまざまな分野の専門家たちと交流することで、現代社会が直面しているグローバルな課題に対する認識を高めることができます。また、段階ごとのグループワークを通じてグローバルな問題のさまざまな側面に対応する能力を培うことができます。基調講演とワールドカフェ形式（少人数の入れ替え制対話）での議論、およびプレゼンテーションを通じて、基礎知識の共有や持続可能な農業の実践に関する解決策の提案を行うと共に、他大学の学生や異なった専門分野を持つ参加者との間でネットワークを広げる機会を提供します。

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