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(開場:12:45 / 閉場:17:30)
「18歳選挙権」を機会に主権者教育への関心が高まり,広がりを見せることとなりました。2022年から高等学校では新科目「公共」が始まり,一層の定着が進んでいくようにも思われます。加えて,SDGs学習や探究学習,生徒会活動や校則改訂など様々な教育活動とも関係づけられて,実践内容にも膨らみが出てきています。また,2010年の子ども・若者育成支援推進法の施行を一つの契機として若者政策への関心も高まり,若者の社会参加を推進する動きが各地で進んでいます。例えば,若者協議会や子ども・若者議会を設置する自治体も増えて,意思決定者との対話機会の充実が図られています。子ども・若者だけではなく成人を対象とする動きでも変化が見られます。例えば,2020年からは始まった社会教育士制度の目指すところにも見られる通り,社会教育とまちづくりを結びつけていく流れが強まっており,成人のシティズンシップ教育が活発化することが期待されます。近年では研究者の層の厚みが増し,重要な研究成果の公刊が続いています。こうした動向を見れば,よき流れが続いているように思われるかもしれません。
しかし,俯瞰して捉え直した時に難しい課題が目の前に広がってきます。シティズンシップ教育の実践は学習者の意識や行動の変容にどれほどつながっているのだろうか。各方面から寄せられた「期待」について十分に応えられているのだろうか。もし応え切れていないのであれば,それはなぜなのだろうか。社会の中で弱くさせられている人々のエンパワメントにつながる実践をどれほど創出できているのだろうか。例えばこうした問いを前にした時,私たちは改めて知恵を寄せ合って,新章を切り拓いていかねばならないことに気づかされます。この際,個々の教育実践について吟味していくだけではなく,私たちを取り巻く環境/構造を射程に入れた議論をより一層進めていく必要があるのではないかと考えています。
そこで,今回のシティズンシップ教育ミーティングでは,日本のシティズンシップ教育の「これまで」を検証するという構えで,現在の到達点と問題点を洗い出し,「これから」取り組むべき課題を明らかとすることとします。その上で,課題に取り組んでいく上での突破口となる方向性を見出す機会を目指します。
既に日本各地では様々なシティズンシップ教育の実践や研究、政策形成が展開されてきています。異なる観点や力点で動いている関係者が垣根を越えて集い、対話を交わしながら、その多様性を日本のシティズンシップ教育の発展への活力としていければと願っています。
シティズンシップ教育につながる、多くの方々のご参加をお待ちしています。
13:00 オープニングセッション
13:20 問題提起
斉藤仁一朗さん(東海大学課程資格教育センター講師)
13:30 対話セッション(1)
「日本のシティズンシップ教育の『これまで』から課題を掘り出す」
〈ファシリテーター〉
土肥潤也さん(NPO法人わかもののまち事務局長)
14:30 休憩
14:45 トークセッション
〈パネリスト〉(五十音順)
甲斐田万智子さん(認定NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)代表理事)
中村陽一さん(立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授)
華井裕隆さん(埼玉県立いずみ高等学校教諭・筑波大学人間総合科学研究科)
古野香織さん(認定NPO法人カタリバ)
15:15 対話セッション(2)
「日本のシティズンシップ教育の『これから』の方向性を見つけ出す」
16:30 ふりかえり
16:50 総括
17:00 閉会,アフタートーク(任意参加)
17:45 zoom閉室
*時間は一つの目安として示しております。当日は参加者の様子を見ながら柔軟に進行いたします
※締切後の申込みにつきましては,以下問合せ先にご連絡ください。
email:info@jcef.jp