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グローバル・ジェンダー・ギャツプ・レポート2022
【情報源】
Agenda Weekly (World Economic Forum Newsletter)
【名称】
グローバル・ジェンダー・ギャツプ・レポート2022
【形態・形式】
年次報告
【著者・講演者または発行者】
世界経済フォーラム
【発行/公表時期】
2022年7月13日
【背景・目的】
世界経済フォーラムが2007年から毎年発行しているジェンダー格差に関する報告書
【概要】

世界経済フォーラムは、7月13日にグローバル・ジェンダー・ギャツプ・レポート2022を公表した。このレポートによると、COVIDの大流行後、ジェンダーギャップは回復しておらず、世界経済の悪化から3年目を迎える中、ジェンダー格差を埋めるにはさらに132年かかると予測している。

今年で16年目を迎えるグローバル・ジェンダー・ギャップ・レポートは、教育(学歴)、健康と生存、経済参加と機会(労働市場における格差)、政治的エンパワーメントの4つの分野におけるジェンダー・ギャップを指標としている。2022年に調査された146カ国で、健康に関する男女格差のサブインデックスは95.8%、教育は94.4%、経済参加と機会は60.3%、政治的エンパワーメントは22%であった。2021年から2022年の間に、経済参加と機会については、労働力のジェンダー格差が拡大したにもかかわらず、主に専門的および技術的役割における女性の増加と賃金格差の減少により1.6%向上した。健康サブインデックスでは、95.7%から95.8%にわずかに改善し、教育サブインデックスは95.2%から94.4%にわずかに低下した。政治的エンパワーメントは22%で失速した。16年を俯瞰すると、現在の進歩率では、政治的エンパワーメントのジェンダー格差は2021年予測よりも11年上回る155年、経済参加と機会のジェンダー格差を埋めるには151年かかると予測される。

アイスランドは13年連続で、世界で最も男女平等な国とみなされた。男女格差の90%以上を埋めた唯一の国である。上位10カ国は、第1位アイスランド、第2位フィンランド、第3位ノルウェー、以下ニュージーランド、スウェーデン、ルワンダ、ニカラグア、ナミビア、アイルランド、ドイツとこの順番で続く。
日本は、総合順位では116位であった。健康サブインデックスは63位(0.973)、教育サブインデックスは1位(1.00)であったが、経済参加と機会が121位(0.564)、政治的エンパワーメントが139位(0.061)と低いことが影響している。教育は1位であり、健康については、1位のベリーズの0.980と比べてもほとんど遜色ないが、経済参加と機会が1位のラオス(0.883)と比べて大きく劣る点、政治的エンパワーメントが1位のアイスランド(0.874)等と比べて極端に低い点が総合順位を大きく引き下げている。女性の経済的参加と機会の増加、そして特に政治的エンパワーメントの著しい改善が日本にとっての喫緊の課題であることが浮き彫りにされている。
ジェンダー格差の解消は、引き続き国家の繁栄の重要な推進力である。人的資本のすべてに投資し、国民が仕事と家庭生活のバランスを取りやすくする国は、より繁栄する傾向がある。経済見通しがますます不透明な中、現在の危機を克服し、力強い回復を加速するために、報告書は、より多くのリーダーに自国の人的資本の創造性とダイナミズムを解き放つよう求めている。
ジェンダーギャップ解消アクセラレーターは、先進国および発展途上国の政府および企業と協力して、女性の労働参加の増加、ジェンダー賃金格差の解消、より多くの女性がリーダーシップの役割に就き、需要の高いスキルを開発するのを支援することに焦点を当て、経済的平等への急速な加速のための構造化された官民協力を創出する。このモデルは12の経済圏で採用されており、日本は2021年~2022年にかけてアクセラレーターネットワークに参加した。

【対象】
SDGs5に関心を有するすべての者
【入手方法・価格】
以下のURL~ダウンロード可能。
https://www3.weforum.org/docs/WEF_GGGR_2022.pdf
【問合せ先】
Saadia Zahidi, World Economic Forum
【関連リンク】